追記: GNOME 40はFedora 34 正式版またはUbuntu21.10に搭載されたので、そちらを使いましょう。(2021年12月31日(金))
はじめに
GNOME 40のスクリーンショットを
にて披露しました。今回は実際にGNOME 40をインストールする方法を紹介します。GNOME 40に関してはFedora 33からFedora 34 Rawhideにアップグレードする方法とそこからGNOME公式のソースをビルドする方法とがあります。GNOMEのソースからビルドする方が最新のものをインストール出来るのでぜひチャレンジしてみて下さい。
Rawhideが35に切り替わって、Fedora 34のリポジトリが出来ました。それを踏まえて、--releasever=34に変えてください。この記事再検証する必要があります。
Fedora nightly composeが簡単でお勧めです。各Linux ftpサイトのfedora/linux/development を当たると有ります。
注意点
Fedora 34 Rawhide及びGNOME 40をインストールするにあたって注意することとして、まだBeta版でもないので実機本番環境は非推奨です。サブ機やVirtualBoxなどの仮想化環境にて楽しんで下さい。
fedora 34 Rawhide
GNOME 40を楽しむにあたって、まずはFedora 33な環境を用意し、Fedora 34 Rawhideにアップグレードします。アップグレード方法は、Fedora 32からFedora 33などへのアップグレードと同じです。
system-upgradeインストール
system-upgradeパッケージをインストールします。
sudo dnf install dnf-plugin-system-upgrade
system-upgradeダウンロード
system-upgrade用ダウンロードをします。releaseverの指定に34を指定します。またRawhideと書いてる箇所はFedora 34と読み替えてください。
(2021年2月15日(月)22時頃)
sudo dnf system-upgrade download --refresh --releasever=34
依存関係解決
パッケージ依存関係にエラーがあれば上記のコマンドに--allowerasing
をつけて実行
system-upgradeリブート
system-upgradeダウンロード出来たら、以下のコマンドを打ってFedora 34 Rawhideへアップグレードを開始します。環境にもよりますが、数時間掛かると思います。
sudo dnf system-upgrade reboot
GNOME 40へようこそ
Fedora 34 Rawhideへアップグレード起動出来たら、GNOME 40が楽しめます。そのままお使い下さい。使い方がわかりにくかったりするかも?
ソースからビルド
Fedora 34 RawhideでもGNOME 40が楽しめますが、さらに最新のGNOME 40を使うならソースからビルドします。
dnf build-dep and install
mutterとgnome-shellパッケージをビルドするためのパッケージをインストールします。
sudo dnf build-dep gnome-shell mutter gtk4
sudo dnf install
asciidoc
mkdir
ソースからビルドするための作業ディレクトリを作ります
cd
mkdir ~/work
cd ~/work
mutter
mutterをビルドします。gitlabのGNOME公式からソースファイルを引っ張ってきてからビルドします。
git clone https://gitlab.gnome.org/GNOME/mutter
cd ~/work/mutter
meson _build --prefix=/usr/
sudo ninja install -C _build
gnome-shell
gnome-shellをビルドします。必ずmutterのビルドが終わってから実行して下さい。
git clone https://gitlab.gnome.org/gnome-shell
cd ~/work/gnome-shell
meson _build --prefix=/usr
sudo ninja install -C _build
再起動
ビルドとインストールが完了したら、再起動します。
最新のGNOME 40へようこそ
Fedora 34 Rawhideと少しUIが違うのが分かりますか?背景画像を変えたりすると横配置のワークスペースがわかりやすくなると思います。
アンインストール
GNOME公式のgitlabのソースからFedora 34 Rawhideのものに戻したくなったら、以下のコマンドで戻せます。
cd ~/work/mutter
sudo ninja uninstall -C _build
cd ~/work/gnome-shell
sudo ninja uninstall -C _build
sudo dnf reinstall mutter gnome-shell
アップデート
アップデートするには、上記のアンインストール処理を施してから、
mutter
cd ~/work/mutter
sudo rm -Rf _build
git pull
meson _build --prefix=/usr/
sudo ninja install -C _build
gnome-shell
cd ../gnome-shell
sudo rm -Rf _build
git pull
meson _build --prefix=/usr/
sudo ninja install -C _build
として再起動します。
まとめ
Fedora 34 RawhideにアップグレードしてからGNOME公式の最新のソースからビルドする方法を紹介しました。GNOME 40の新UIの横方向に動くワークスペースをお楽しみ下さい。
おまけ
YoutubeにGNOME Live Codingしてる方がいますので、興味がある方は覗いてみてください。
また、ブログデザインをほんの少しだけ変えました。行間が詰まっていたので少しゆとりをもたせ、コマンド表示のマージンを少し多めに取り背景色を変えました。見やすくなっていると良いのですが。
コメント
コメント一覧 (2)
GNOMEBOXで試していますが、新しいデザインも良い感じです。
でも、Fedora34のチェンジセットが膨大過ぎて本当に4月20日にリリース出来るのかな?なんていらぬ心配をしています。
けんけん
がしました
いつもコメントありがとうございます。
Fedora 34中々変更点大きいですよね。
しかも、RHEL 9がFedora 34を元に作られるので、うまく機能するのかとても楽しみです。
けんけん
がしました