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前置き
仮想化がずいぶん注目されるようになりました。
ですが、
Fedora及び
RedHatは
KVMへシフトするようになってしまいました。
最新のPCをお持ちの方ですとKVMの導入は手軽で高速な仮想化環境を整えることができるでしょう。
しかし、KVMはCUPの
仮想化支援機構が必要で私のような化石PCでは
扱えません。
そんなお古なPCでも仮想化できるソフトウェアが
Xenです。
準仮想化モードで動作できます。
ただし、Fedora 14では正式にはXenに対応していません。
ですが、myoungさんのカーネルを使って
Xenの
Dom0カーネルの有効化に成功したのでお知らせします。
Fedora 14の仮想化XenのDom0
カーネルの有効化、
Xen 4.0.1のインストール方法を紹介します。
CPUの確認
まずは、CPUの確認をします。
Xenの
準仮想化に対応しているかどうかは
$ grep pae /proc/cpuinfo
で
paeを含んだ行が含まれている行が
表示されれば、Xenの
準仮想化に対応しています。
また、Intel製CPUの場合、
$ grep vmx /proc/cpuinfo
の実行結果が
AMD製CPUの場合、
$ grep svm /proc/cpuinfo
の実行結果が表示されればXenの
完全仮想化に対応している
CPUかどうかが分かります。
仮想化のグループインストール
まずは、一気に仮想化ソフトウェアをインストールします。
本当はKVM環境も一緒にインストールされるのですが、
Xenでも利用する
virt-managerや
virt-install、
virt-viewerを
インストールするためです。
su
(パスワード入力)
yum groupinstall 仮想化
Xenのインストール
Xen-4.0.1のインストールです。
Fedora 14では公式パッケージを使ってインストールできます。
yum install xen
Dom0カーネル
Fedora 14でのXenを使用するための鬼門、
Dom0カーネルのインストール、設定を紹介します。
Dom0カーネルのインストール
公式パッケージには含まれていないのですが、
xenをインストールした時に一緒に
/etc/yum.repo.d/dom0-kernel.repo
というリポジトリがインストールされます。
このリポジトリを利用してインストールします。
ただし、少しコツが必要で以下のように
--disablrepo
でfedora公式のリポジトリを無効にし、
--enablerepoで
dom0-kernel
のリポジトリを有効にしてからカーネルをインストールします。
32 bitの場合
yum --disablerepo=fedora,updates --enablerepo=dom0-kernel \
install kernel-PAE
64 bitの場合
yum --disablerepo=fedora,updates --enablerepo=dom0-kernel \
install kernel
grub.confの設定
次に
grub.confの設定を追加します。
インストールしたカーネル(*-xendom0の行)の項目4行を
コピーし、貼り付けます。(貼りつけ場所に注意!!)
titleをFedoraから始まる行にXenをtitle(半角スペース)
の後に追加します。
そして、titleの下に
kernel /xen.gz
として、もともと
kernelと書かれている箇所を
module、
kernelと書かれていた行の一番後ろに
nomodesetを加えます。
initdと書かれている箇所も
moduleとします。
Fedoraをインストールしたときに
パーティションのレイアウトを変更していない場合は
以下のように設定します。
title Xen Fedora (2.6.32.26-174.2.xendom0.fc12.i686.PAE)
root (hd0,1)
kernel /xen.gz
module /vmlinuz-2.6.32.26-174.2.xendom0.fc12.i686.PAE ro \
root=/dev/mapper/VolGroup-lv_root rd_LVM_LV=VolGroup/lv_root rd_LVM_LV=VolGroup/lv_swap \
rd_NO_LUKS rd_NO_MD rd_NO_DM LANG=ja_JP.UTF-8 KEYBOARDTYPE=pc \
KEYTABLE=jp106 rhgb quiet nomodeset
module /initramfs-2.6.32.26-174.2.xendom0.fc12.i686.PAE.img
SELinux
SELinuxを
disableにします。
[システム]→[管理]→
[SELinux Management]
を起動し、写真の赤い線の場所をクリックして
SELinuxを
disableにします。
再起動
再起動し、
Xen Fedoraと表示されているカーネルで起動します。
仮想マシンマネージャー
[アプリケーション]→[システム]→[仮想マシンマネージャー]
を開き、
Domain-0が表示されていれば、
Fedora14でのXenのDom0カーネルの有効化が成功です。
DomUのインストール方法はまた別途紹介します。
参考文献:
[Fedora-xen] Fedora 12 Xen guests (domU) and hosts (dom0)
[Fedora-xen] [fedora-virt] Fedora 12 Xen guests (domU) and hosts (dom0) / grub.conf example
Fedora 12に Xen 4.0をインストールする
Features/XenPvopsDom0 - Fedora Project
Setup Fedora 11 PV DomU at Xen 3.4.1 Dom0 (kernel 2.6.31-rc3) on top of Fedora 11
Xen徹底入門 第2版 (CD-ROM付)
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